デリヘルを法人成りする時は手続きのタイミングが重要

こんにちは。
行政書士事務所
ETHICA代表の古谷と申します。

今回は、“無店舗型性風俗特殊営業”、俗に言う“デリバリーヘルス(デリヘル)”の法人成りについてお話しいたします。

法人成りとは「個人事業主が手続きを行い、株式会社や合同会社などの法人に成り代わること」を指します。

なお、法人成りのメリット・デメリットについてはこちらの記事でお話しておりますので、あわせてご覧ください。

では、早速説明していきます。

「法人成り」には、営業権の譲渡や警察への届出が必須

個人事業主として営業を続けていくと、法人成りした方が様々なメリットを得られることが発生します。

そのため、個人事業主から法人化する方も多くいらっしゃいます。

しかし、法人を設立したからといって「今日から法人で営業します。売上は法人立てにします。」と自己申告で勝手に営業を行うことは出来ないのです。

個人事業主として無店舗型性風俗特殊営業の手続きをしている方が法人成りをする為には、以下の2つの手続きが必須になります。

  • 個人から法人に営業権を譲渡
  • 警察署にて新規として法人の開業手続き

 

※警察署での無店舗型性風俗特殊営業の手続きの中に、「個人から法人に営業権を譲渡する(=個人から法人に変更する)」という手続きは存在しません。
そのため、改めて新規として法人の開業手続きを取らなければならないのです。

個人の廃業届は法人の営業が開始できるようになってから提出するべき

デリヘルの法人成りについて

先ほど、個人から法人へ営業権を譲渡する場合、警察署で新規の法人の開業手続きが必要だとお伝えしました。

この時、勉強熱心な皆様は「新規の手続きから10日間は営業を開始できない」ということが頭に浮かぶと思います。

確かに、通常は法人を設立し新規の営業開始手続きを取った場合は、10日間営業を開始することはできません。


しかし、「法人の営業が開始できるようになってから個人の廃業届を提出する」ことで営業を途切れさせることなく事業の継続が可能となります。

個人から法人成りする場合の手続きの流れ

  1. 法人として新規の開業手続きを行う(@警察署)

  2. 少なくとも10日間は個人事業主として営業を継続(法人として新規開業後、10日間営業開始不可の為)
  3. 
法人として営業可能になった段階で、個人事業主の廃業届を提出

  4. 法人として営業を開始

法人として営業が可能になる前(新規法人手続き後10日以内)から個人の廃業届を提出すると、法人での営業が開始できない上に、個人での営業も出来なくなってしまいます。
この状態で営業を行うと無届け営業となり、違法行為となりますので充分にご注意ください。

 

一見単純そうに思えますが、それぞれの手続きのタイミングが重要となる非常にテクニカルな手法です。

手続きの順番・提出書類・タイミングを誤ると違法行為に直結するので、ご検討中の皆様はぜひ専門家にご相談ください。

今回は、デリヘルの法人成りについてどのように手続きを進めればよいかをお話させて頂きました。

弊所では、いつどのような手続きを取ればよいのか、アドバイスはもちろん丁寧にサポートさせて頂きます。
もちろん、手続きの代行も対応しております。
気になる事・聞いてみたい事・疑問に思う事がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

では、今回はこれにて失礼いたします。