行政書士の仕事とは?官公庁役所への行政手続の業務について

こんにちは。
行政書士事務所
ETHICA代表の古谷と申します。

今回は行政書士の仕事についてお話しさせて頂きます。

風俗営業に携わる皆様をサポートする我々の仕事内容をご理解頂く事で、「この悩みは誰に相談したら良いのだろう?」という時に役立てばと思い、執筆に至りました。

 行政書士の仕事は、大きく分けて「官公庁役所への行政手続の業務」と「民事の業務」の2つに分けることができます。

今回は、「官公庁役所への行政手続の業務」についてお話させて頂きます。

 

官公庁役所への行政手続の業務について

 

トラブルが起きた時に大きな損失を与える可能性のある業種は、行政の営業許可を取得しなければ営業ができません。

そのため、行政書士は、様々な許認可(営業許可)についてのコンサルティングを行います。

その中で、行政に対しての各種手続きが発生した場合に、それをお客様から請負い、代行手続きを行う業務を担っております。

具体例を交えて説明致します 

具体例:ネイルサロンと建設業

 ネイルサロン

 例えば、私がネイルサロンを開業するとしましょう。

仮に集客がうまくいったとしても、残念ながら私にはお客様のネイルを美しく装飾する技術がありません。

見よう見まねでお客様のネイルを仕上げてみましたが、結局お客様のネイルをぐちゃぐちゃにして終わってしまいました。

お客様からは大クレームになり、売上を上げるどころか、損失を被ることになりました。

お客様にご満足頂ける施術ができなかったことによる損失は、お客様から頂いた施術代一万円程度で済むでしょう。

 場合によっては、ネイルの技術があまりにひどく、お客様に怪我をさせてしまい、その治療費として数十万円の損失が発生することもあります。

誤解を恐れず申せば、その数万円~数十万円で解決は可能です。

建設業

 次に、私が建設業を起業したとしましょう。

 集客に成功し、お客様から自宅の建築依頼を頂きました。

お客様から着手金1,000万円をいただき、材料費・人件費・私自身の生活費にその金額を充てながらお客様のご自宅を建てようとしますが、ノウハウがないため仕事が進まなくなりました。

やがて資金繰りが立ち行かなくなり、建築は中途半端なまま、最後までやり遂げることが出来なくなりました。

請け負った仕事を今さら断ろうにも、手持ちのお金がないので着手金の返還すらできません。

お客様には着手金1,000万円とご依頼から本日までの時間的なロス、そして住むことのできない中途半端な建物が残ります。

加えて、他の業者に建築を依頼しようにも、中途半端な建物が残存していては建てられません。

これを解体する費用もかかり、お客様の損失は莫大なものになります。

当然、その損失に対する責任は私です。

しかし、私にはもはや資金力がないため回収が不可能です。

お客様の損失は戻らず、さらに建築中の建物が放置されることにより、安全面において周囲にも多大な迷惑を掛けることになります。

ネイルサロンの例も建設業の例もどちらも決してあってはならないことですが、お客様や業者の経済的な損失を数値化した時、建設業の方がより重大であるということは想像に容易いかと思います。

今回の建設業の例のように、トラブルが起きた時に大きな損失を与える可能性のある業種は、行政の営業許可”を取得しなければ営業ができません。

行政は営業許可の取得手続きの中で「この業者は経営可能か否か」を見極めています。

さらに、これから営業を開始する業者が困らないためにも「このハードルをクリアできない経歴・ノウハウでは、営業はしない方がいいですよ」と注意喚起できる仕組みになっています。

建設業者は行政の営業許可を得ないと実際に建設業を営むことができないのです。

今回は建設業を例にあげお話させて頂きましたが、不動産屋・居酒屋・病院を開業する場合でも「ノウハウをしっかり持った上で、行政からの営業許可が必要である」と言う事はお分り頂けたでしょうか。

 

風俗営業における許認可

行政書士の仕事とは

 風俗営業についても同様です。

ニュース番組でも「無許可営業の風俗営業者を警察が摘発」と言うような報道をよく見かけます。

どんな人でも勝手好き放題に風俗営業ができてしまうと、売春や違法薬物売買の温床になり、風紀・安全を乱すことになるかもしれません。

そのため、警察・公安委員会などの組織の目が届くよう、多岐に渡る書類作成・提出が義務付けられています。

それらの書類から、経験値や技術力(ノウハウ)を確認し、ふさわしい業者に対してのみ営業を許可し、無許可営業者は厳しく取り締まるという仕組みが出来ているのです。

行政手続の中でも、風俗営業の許認可については高度な知識や書類作成が必要となる分野です。

その際に我々のように許認可手続きの知識・スキル・経験が豊富な行政書士の出番となるわけです。

私は、単に行政への書類提出を代行するだけではなく、皆さんが無事に開業できるようにサポートを行うことが真の行政書士であると考えております。

行政書士の仕事について、少しでもご理解頂けましたら幸いです。

気になる事、聞いてみたい事、何でも構いません。
疑問に思う事がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

(行政書士の仕事②)

 

今回はこれにて失礼致します。